「これも燃える!」
「なぜ燃えるの?」
「音楽集はあの季節にひたすら聴いたあれ。でもこっちは映画の音楽そのもの!」
「どっちも思い入れが深いわけだね」
「まさに。映画で聴いたままのあの音楽がここにある」
「それが燃える理由だね」
「台詞まで覚えているからね」
「たとえばどんな台詞?」
「水位、艦橋を超えますとか」
「なんだそりゃ」
「ガントリーロック解除とか」
「なんだそりゃ」
「ゲートオープン、開放とか」
「ちょっとまて、いまちょっとバトスピが入ったぞ」
「ブリンガーは肯定する」
「誰だよ」
「ところで、ロードショウ責任編集のAR台本には『水位艦橋を超えます』が無いようだ。あとから突っ込まれた台詞なのかこちらの記憶違いなのか」
「ひ~」
だから §
「だからさ。ここでこういう音楽が印象的に入るとか。たとえば、テレサに会った後で凄く印象的なヤマトのテーマが入って彗星帝国のシーンに切り替わるとか、みんな覚えてるわけ。こんな音楽でゆうなぎとか。こんな音楽で森雪が出てくるとか」
「ひぇ~」
「それはあのLPの音楽集とは異質の別の音楽ってことだ」
「えー」
「あと、こんな音楽で宇宙気流とか」
「細かっ!」
「こんな音楽で森雪と家具を見に行くとか」
「家具を見に行くって、そんな細かいところまで」
「古代君が疲れて帰ってきたらここでカクテルを作るの!」
「うん(コーヒー並みに不味くないことを祈る)」
「うんばっかりよ、古代君」
「うん」